旗袍の構成要素のうち、大襟を説明しています。ひらがな表記は「だいえり」。
旗袍の大襟
ふつう、大襟というと、折り返しの襟が大きいことをいいますが、中国語では他にも意味があります。
旗袍の大襟というと、有名な斜線状の襟のことです。英語では「large front」とも。
立領の中心下から、右の腋窩(脇下)へむかう斜めの襟。左身頃が右身頃の前に被さります。この左身頃(左胴体)の胸部あたりを大襟といいます。
大襟には、ふつう、布をあてがう縁どり(パイピング)が施されています。
上の写真では紺色のパイピングが、立領にも大襟にも施されています。紺色のパイピングをたどってみましょう。
立領の根元をチャイナボタンで留めて、右下へ大襟が延びています。パイピングの角度が変わるところには、大き目のチャイナボタンがあり、これが左身頃と右身頃を留めています。
八字襟
大襟の応用形に八字襟があります。
下の写真が八字襟です。
大襟が首元から左右に広がり、漢数字の八を描いています。そこから八字襟といわれます。大襟よりも可愛さがアップ。
旗袍の構成要素
旗袍の形が清朝期からどれほど変化しても、変わらなかった点があります。これを普遍的な要素といいます。
旗袍の構成要素は次の4点。チャイナドレスの特徴です。
最近では、4つ目のチャイナボタンを横ファスナーに代替することが増えています。
また、大襟を装飾にして着脱を後ろファスナーにしたものが増えています。
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