旗袍のスリット(开衩・開衩)

旗袍用語集
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旗袍の構成要素のうち、スリットを説明しています。中国語表記は、簡体字で「开衩」、繁体字で「開衩」。英語は「slit」。

旗袍の脚のスリットはチラリズムの典型でしたが、ミニのチープなコスプレ衣装が出回った今となっては過去の話。

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旗袍のスリット(开衩・開衩)

スリットとは横開きのことです。旗袍では身頃の左右にスリットを入れます。

スリット。Atelier Leilei提供。

スリットにもよくパイピングを施します。

上の写真では、ピンク色のパイピングと、その内側にレースを使った2本目のパイピングがあります。

このように、スリットの深浅を調整しない、固定的な旗袍もありますが、次の写真のように深浅を調整するタイプもあります。

チャイナボタンで深浅を調整できるスリット。Atelier Leilei提供。

スリットの開閉をするアイテム、つまり横開きの幅を調節するのは、チャイナボタンの役目。

上の写真では、一番下のチャイナボタンから下は固定的にスリットが開きますが、上のボタンまでどんどん外すと、スリットもどんどん上へと深くなっています。

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旗袍の袖スリット

旗袍によっては、袖にスリットを入れたものもあります。腕を動かしやすくなります。

立領の縫目から白のチャイナ・ボタンまでが肩縫線。線が見えるうえ、生地柄が切れていることからも確認できます。上海の貴婦人たちが着た旗袍の珍蔵コレクション(楊雪蘭)。A rare Appreciation of the Qipao worn by the Grande Dames of Shanghai, Ms Shirley Young(楊雪蘭), via 『上海名媛旗袍宝鉴』, 38頁。

旗袍の構成要素

旗袍の形が清朝期からどれほど変化しても、変わらなかった点があります。これを普遍的な要素といいます。

旗袍の構成要素は次の4点。チャイナドレスの特徴です。

  1. 立領(チャイナカラー)
  2. 大襟
  3. スリット
  4. チャイナボタン

最近では、4つ目のチャイナボタンを横ファスナーに代替することが増えています。

また、大襟を装飾にして着脱を後ろファスナーにしたものが増えています。

旗袍用語集
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この記事の著者
ぱおつ

旗袍好きの夫婦で運営しています。ぱおつは夫婦の融合キャラ。夫はファッション歴史家、妻はファッションデザイナー。2018年問題で夫の仕事が激減し、空きまくった時間を旗袍ラブと旗袍愛好者ラブに注いでいます。調査と執筆を夫、序言と旗袍提供を妻が担当。

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コメント

  1. スリットの矢印が上手くいくと、なんか嬉しい!

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