帰抜:中国裁縫の生地凸凹テクニック

旗袍用語集
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帰抜は中国裁縫(中裁)の一種。

アイロンの蒸気や熱をつかって、生地の経緯を変化させるテクニック。つまり熱可塑性プロセスです。

中国語簡体字は「归拔」、繁体字は「歸拔」、ピンイン表記は「Guī bá」。

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帰抜:中国裁縫の生地凹凸テクニック

ダーツを一切入れないので、バストの膨らみやウエストの凹みを熱蒸気だけで生みだします。

とくに民国期に西洋裁縫技術が導入されたころ、裁縫をせずに立体的な人体に密着させた、かなり高いテクニックです。

次の写真では归拔を使っています。広げた旗袍の布に凹凸ができています。

归拔を使った旗袍。atelier leilei提供。

帰抜では、一定の温度・圧力条件で伸縮する生地の特性を活かしています。人体の形に合わせて適切に伸ばしたり、成形したりすることで、着心地や外見上の美しさを向上させます。

生地の種類によってできあがりが違います。ウールの衣服づくりによく使われます。また、薄手のシルクはやり易く、麻の生地もやり易いですが、棉や化繊の生地には難いです。

帰抜を使ったときの制作日誌はこちらをご覧ください♪

帰抜は、布の凸部分を凹ませ、凹部分に凸をもたせます。布の面積は変わりませんが、畳んだときや掛けたときに滑らかなラインになります。

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この記事の著者
ぱおつ

旗袍好きの夫婦で運営しています。ぱおつは夫婦の融合キャラ。夫はファッション歴史家、妻はファッションデザイナー。2018年問題で夫の仕事が激減し、空きまくった時間を旗袍ラブと旗袍愛好者ラブに注いでいます。調査と執筆を夫、序言と旗袍提供を妻が担当。

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