帰抜は中国裁縫(中裁)の一種。
アイロンの蒸気や熱をつかって、生地の経緯を変化させるテクニック。つまり熱可塑性プロセスです。
中国語簡体字は「归拔」、繁体字は「歸拔」、ピンイン表記は「Guī bá」。
帰抜:中国裁縫の生地凹凸テクニック
ダーツを一切入れないので、バストの膨らみやウエストの凹みを熱蒸気だけで生みだします。
とくに民国期に西洋裁縫技術が導入されたころ、裁縫をせずに立体的な人体に密着させた、かなり高いテクニックです。
次の写真では归拔を使っています。広げた旗袍の布に凹凸ができています。
帰抜では、一定の温度・圧力条件で伸縮する生地の特性を活かしています。人体の形に合わせて適切に伸ばしたり、成形したりすることで、着心地や外見上の美しさを向上させます。
生地の種類によってできあがりが違います。ウールの衣服づくりによく使われます。また、薄手のシルクはやり易く、麻の生地もやり易いですが、棉や化繊の生地には難いです。
帰抜を使ったときの制作日誌はこちらをご覧ください♪
帰抜は、布の凸部分を凹ませ、凹部分に凸をもたせます。布の面積は変わりませんが、畳んだときや掛けたときに滑らかなラインになります。
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