白雲『中国老旗袍』:収録画像が中心で収載点数も多い

3.5
書籍・図鑑
この記事は約2分で読めます。

これは『都會風裳』の大型図鑑版という感じのもので、とにかく資料の多さと大きさが半端なく、家に置いておきたい一冊。

図版は多く300ほど、説明も豊富にあります。

スポンサーリンク

白雲『中国老旗袍:老照片老広告見証旗袍的演変』の概要

民国期女子学生服への旗袍の影響、明星(映画スター)や令嬢・貴婦人たちの旗袍、上海モダンガールたちの流行旗袍、その他、いろいろと資料が楽しめます。

解説は丁寧で、おおむね時間の順に叙述が進みます。時代背景、旗袍の形態説明、そして資料説明もちゃんとあります。なお、辛亥革命前後の叙述よりも、1930年代・40年代頃の資料と叙述が多くなっています。本書の副題が、古い写真や広告からたどる旗袍の変遷ですし、後代の方が写真・広告は増えるからです。

スポンサーリンク

序言から

中国の旗袍は、東洋女性の美しい姿勢をもっともよく体現します。1930年代と1940年代に、ほとんどすべての女性が旗袍に魅了され、旗袍をこのんで着ました。

この本には、初期スタイルの詳細な紹介や、クラシックな美しさをもつ中国の旗袍の進化をとりあげています。また、西洋スタイルのカールヘアをはじめ、ボールドリックや装飾、ストッキングとハイヒール・シューズなどが旗袍にマッチし、本書では東洋の文化と西洋の文化が融合したことにも注目しています。

さらに、国民党統治下のファッションを導いた学生、映画スター、裕福な女性たちが、上海の街で女性が着ていたおしゃれな旗袍も紹介します。

この本は、経済の観点から文化的重要性も探ります。文化、社会と人間主義、そして伝統と現代。

この本から、ファッショナブルな女性が、魅力を高める旗袍に固有の好意を持っていたことがわかります。素晴らしい叙述と伝統的な旗袍の美しい写真にうっとりします。服の概念に自由と解放を求める中国人女性は、中国旗袍の文化を深く理解しています。 この本には、旗袍のカレンダー写真を含む300を超える古い写真が収められています。これらクラシックな写真はすべて「北京御生堂中医薬博物館」の貴重なコレクションから慎重に選ばれました。

日本語表記/原文表記はこちらです。白云『中国老旗袍:老照片老广告见证旗袍的演变』光明日报出版社、北京、2006年/白雲『中国老旗袍:老照片老広告見証旗袍的演変』光明日報出版社、北京、2006年
書籍・図鑑
スポンサーリンク
ぱおつ
この記事の著者

旗袍好きの夫婦で運営しています。ぱおつは夫婦の融合キャラ。夫はファッション歴史家、妻はファッションデザイナー。2018年問題で夫の仕事が激減し、空きまくった時間を旗袍ラブと旗袍愛好者ラブに注いでいます。調査と執筆を夫、序言と旗袍提供を妻が担当。

この記事の著者をフォロー
このページをシェア
この記事の著者をフォロー

コメント

タイトルとURLをコピーしました