旗袍の構成要素のうち、チャイナボタンを説明しています。
辞書的な意味で、チャイナ・ボタンは、絹の紐を結んでつくったボタンのこと。釈迦結びともいわれます。チャイナ服に装飾かつ留具として使われてきました。
旗袍のチャイナボタン
立領、大襟、スリットなど、旗袍の各部位によく使われるアイテムがチャイナボタンです。
チャイナボタンは、
- 立領の中心を留めたり
- 大襟を留めて身頃を固定したり
- スリットの深浅を調整したり
と、旗袍での役割は大きいです。
昔はよく手づくりで作っていました。
上のチャイナボタンは、このように使われます。
チャイナボタンの種類
チャイナボタンには次のような種類があります。
- 一字釦…よく使われる漢数字の「一」に似たボタン。
- 嵌心花扣…中国の陶器「青花瓷」を思わせる立体的なボタン。
実物写真は姉妹サイトの記事をご覧ください。
ファスナーやホックの時代へ
今では、チャイナドレスの役割は減っています。
飾りだけのものが縫いつけられたり、ファスナー(ジッパー)が使われたり。
たとえば次の写真。
気軽に着れそうですが、旗袍がスポーツウェアになった印象。それでもカッコいいなぁと思いますが、チャイナボタンの可愛さも捨てがたいところです。
旗袍の構成要素
旗袍の形が清朝期からどれほど変化しても、変わらなかった点があります。これを普遍的な要素といいます。
旗袍の構成要素は次の4点。チャイナドレスの特徴です。
最近では、4つ目のチャイナボタンを横ファスナーに代替することが増えています。
また、大襟を装飾にして着脱を後ろファスナーにしたものが増えています。
コメント
やはり一番時間かかるのはチャイナボタン作りです!
細い毛糸を入れながらまつり縫い、ブラウス一着には5セットが必要です。
私はいったい何針を刺したのでしょうか…。ループの幅は3mmです。