「グランド・マスター」の旗袍は、かなり丁寧に正確に作られています。
映画の時代背景は1940年代の上海と香港、そして東北地方。
このページでは、2013年に公開された、ウォン・カーウァイ監督の映画「グランド・マスター」にでてくる旗袍(チャイナドレス)を紹介します。
チャン・ツーイー(章子怡)と旗袍
女優のチャン・ツーイーが着ている黒の旗袍。
この時代の旗袍は袖と身頃がつながっている一枚裁ち(中国古来の裁断の仕方)。平肩連袖ともいいます。
よく見ると、袖をつなぐ線もなく、バストダーツやウエストダーツもないです。
しかし、このストンとしたシルエットをきれいに着こなせる女性は相当スタイルがよくないと、きれいに見えません。
昔の女性は栄養もよくないし、よく働くから、恐らく太ってる人はいないと思う、なので納得(^-^)
黒一色でシンプルなデザインに青のレースが映えますね。
ソン・ヘギョ(宋慧嬌)の旗袍
次は主人公「叶問」(イップマン)の奥さん、韓国女優の宋慧嬌が演じてます。
とても綺麗な方で旗袍(チャイナドレス)が似合います。
一枚目は子供が生まれてから家族全員で集合写真を撮るシーンです。 淡いピンク地に淡いブルーの花柄(バラ)で、優しい母と幸せな奥さんのイメージです。
チャイナ・ボタンと縁取り部分は恐らく石かビーズを使われています、お祝いの席によく似合う重みのある一着です。
二枚目は部屋着のパジャマです。素材は薄くて柔らかいシルクだと思います。セパレート式でブラウスとパンツ、襟も柔らかくて低めです。
昔の一枚裁ちなので、縫目がないため、着心地は抜群だと思います(^-^)
旗袍(チャイナドレス)に欠かせないピアスですが、やはり大粒の翡翠との相性が良いです。ゴールド・翡翠・パールの組み合わせがよく見かけます。
妓楼での旗袍
最後の一枚は妓楼のシーンです。
娼婦たちが着てる旗袍(チャイナドレス)の色が鮮やかで、レースなどの装飾品がたくさん施されています。ネックレスやブレスレッド、コサージュなどもまんべんなく身に付けています。このシーンはとても色がきれいで、まるで昔のポスターを眺めているようです。
いろんなシーンに合わせて、生地・チャイナボタン・パイピング・レース・アクセサリーなどで変化する旗袍。
グランドマスターの旗袍
「一代宗師」を見るさい、ぜひ数々の美しい旗袍(チャイナドレス)に注目して下さい。 近年の中国映画はとてもレトロでお洒落な旗袍が増えています。
これからも少しずつ、私のお勧めの映画の中から抜粋した旗袍を皆さんに紹介します。
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