結婚式やコスプレ用で自分にあった旗袍を探すコツ

旗袍コラム
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自分にあった旗袍を探すコツをご紹介しています。

旗袍はフォーマルウェアとコスプレ衣装に大別されます。

最近の旗袍はコスプレ衣装で定着した感がありますが、結婚式やパーティなどのフォーマルウェアでは着る方が減っています。そのためか、旗袍をとり扱っているお店も減っているようです。

そのため探すコツが分かりにくいと思います。コスプレ衣装とフォーマルウェアそれぞれ、自分にあった旗袍を探すポイントやおしゃれに見せるコツをお伝えします。

チャイナドレスのデザイン・ポイントは次の4点です。これらを意識して、旗袍を選びましょう。

  • 立領(たてえり、スタンド・カラー)とヘアスタイル
  • 斜め開きの襟(大襟、だいえり)
  • チャイナボタン
  • スリット
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立領(スタンド・カラー)とヘアスタイル

なんといっても旗袍は立領(たてえり、スタンド・カラー)が大切です。

日本語で「えりを正す」というように、フォーマルウェアとしてチャイナドレスを着る場合でも、えり(領)が一番大事になります。対照的に、コスプレ衣装ではスリットを目立たせるのがポイントになります。

旗袍の立領(たてえり)。スダントカラーともチャイナカラーとも。 via 今後の方向性 | atelier leilei

立領(たてえり)をめだたせるために、髪型はアップにするかショートヘアにします。

立体感のあるヘアスタイルにするのがポイント。中でも昔から圧倒的に人気があるのはお団子ヘアです。

後だけをミドルにする場合もあれば、全体にロングヘアの場合もありますが、結婚式などのパーティに参加するにはロングヘアは邪魔かと思います。また、ロングですとチャイナカラーの良さが表現できません。

民国期、1928年には次のような髪型が提案されていました。

「良友」第31期、1928年10月30日号

一番左のイラストは左右に大きなリボンをしていいます。バンダナで髪型が隠れています。

一番上、一番右、真ん中左のイラストがショートボブです。

真ん中右のイラストは後に髪の毛をまとめているようです。

このように、当時は旗袍にボブヘア(ショートボブ)をあわせるのがパターンだったようです。ヨーロッパで流行ったギャルソンヌ・ルックの関係もあるでしょう(後述)。

ショートボブ

次の記事は1926年にあまりに西洋化したヘアスタイルを禁止する法令が出たことを報じたものです。

ボブスタイルを禁止した散髪禁止令の記事(「北洋画報」1926年10月30日)

1920年代は世界的にギャルソンヌルックが大流行。先ほど見たようにチャイナドレスにもヘアスタイルで最も人気だったのはボブスタイルです。

ややパーマが強いですが、今の写真ではこんな感じになります。

ロングヘアをアップ

ロングヘアをアップにするとこんな具合です。このスタイルは1960年代の香港で多かったです。

ウォン・カーウァイ監督の映画『花様年華』が当時の香港風を上手く再現しています。かなりタイトな旗袍をご堪能ください。

ウォン・カーウァイ『花様年華』©2000 by Block 2 Pictures Inc.

横から見るとこんな感じです。少し立領が見えにくいです。次を見ましょう。

ウォン・カーウァイ『花様年華』©2000 by Block 2 Pictures Inc.

同じく横から見ると立領はこんな感じです。立領の後部のほうがかなり高くなっています。

また、ロングヘアをアップ様子もよくわかります。

最後に背面から。

ウォン・カーウァイ『花様年華』©2000 by Block 2 Pictures Inc.

このように、後に向かって上がっていくチャイナカラーとヘアラインとの組み合わせが、かなりインパクトをもっています。

この女優はマギー・チャンです。映画は1960年代香港を舞台にしたものです。2000年の公開時には、タイトでハイカラーな旗袍が評判になりました。

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大襟とチャイナボタン

斜め開きの襟(大襟)は次に説明するチャイナボタンとセットで考えるといいです。

襟の柄とチャイナボタンの配色を重視して、チャイナドレスを選んでください。CBCPOWERというブランドから一例。

この商品画像は大襟に紺色とピンク色を使っています。同じ組み合わせでチャイナボタンも作られていることがわかります。

この旗袍の生地はベルベットで紺色。花柄はピンク色と薄黄色。

このうち、紺色とピンク色を大襟とチャイナボタンにも使っています。

多少の色のズレも個性を引き出しますが、この写真のようにほぼ全く生地と同じ色を使うのも上半身、とくにえりもと(襟元)を引き立たせてくれます。

最近の旗袍は大襟を飾りだけにして、後ファスナーだけで着脱するものが出ています。チャイナボタンだと少し不便になります。

スリットとミニドレス

コスプレ衣装として旗袍を着るなら、一番のポイントはスリットの深いものかミニドレスかの二択です。両方を兼ね備えたチャイナドレスもかなり売っています。

フォーマルウェアと違ってコスプレの場合は脚を強調するのが、旗袍でめだつ鉄則。コスプレ旗袍が日本で人気になったきっかけは知る人ぞ知る、カプコンのゲーム「ストリートファイター」シリーズに登場する春麗(チュン・リー)でした。

春麗はカプコンの公式ページに紹介されています。彼女は蹴りを中心に技を繰り出しますから、注目ポイントは脚になります。

ちなみに、私は「ストリートファイター2」で止まっています。

彼女は世界中のコスプレイヤーたちに人気があります。

スリットが深く、かつショートスカート部分まで搭載したチャイナドレスに、お団子ヘアというセットは定着しています。

これだけ脚を出しまくったら、もう、どこがスリットなのか、どこからスカートなのか、よくわからなくなりますが。

とにかく、フィギュアも大人気。

結論

旗袍はフォーマルウェアとコスプレ衣装に大別されます。探すポイントやおしゃれに見せるコツをお伝えしました。

強調するポイントは次のとおりです。

  • フォーマルウェア…ロングワンピースが基本です。領と襟(えりとえり)を大切に。
  • コスプレ衣装…ミニワンピースが基本です。脚を大胆に。

みなさんが、お気に入りのチャイナドレスに出会えることを願います。

旗袍コラム
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この記事の著者
ぱおつ

旗袍好きの夫婦で運営しています。ぱおつは夫婦の融合キャラ。夫はファッション歴史家、妻はファッションデザイナー。2018年問題で夫の仕事が激減し、空きまくった時間を旗袍ラブと旗袍愛好者ラブに注いでいます。調査と執筆を夫、序言と旗袍提供を妻が担当。

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