旗袍のTPO:チャイナドレスを着る機会

コラム

中国人や台湾人がチャイナドレスを着るのはどんな時でしょうか。

旗袍(チーパオ)のTPOやチャイナドレスを着る機会を説明しています。あわせて、旅行先でみかけた撮影風景も紹介しています。

旗袍のTPO

イベント

最近は、中国でも旗袍を普段着に着る機会は減って、旗袍はイベント衣装になっています。それは中国人華僑の方々も同じで、春節祭や中秋祭などで旗袍のファッション・ショーが行なわれる程度です。ショーまたは祭り全体が終われば、多くの方が外出着に着替えます(日本でも地元の祭り以外では多くはそうでしょう)。

旗袍のファッション・ショー / 中秋明月祭@難波宮跡(2015年10月10日)

この写真にある旗袍ファッションショーのアルバムはこちら。

パーティ

中国大陸、台湾、香港などではパーティ時、または飲食店勤務時などにチャイナドレス(旗袍)を着ることがあります。中華圏外でも、華僑たち中国人移民が今でもパーティでよく着ています。

メモリアル撮影

老上海(昔の上海)や老旗袍(昔の旗袍)というテーマでの写真撮影が中国で流行っています。特に上海で未婚女性がよく写りに行ってます。

ウェディング撮影

結婚を控えた女性の方々は結婚記念の写真撮影に際して、旗袍を着て臨むことは今でも多く見られます。この場合は旗袍、ウェディング・ドレス、民族衣装、漢服の4種に分かれます。

結婚式でも分かれていて、ウェディング・ドレスはほぼ必須、もう一つが旗袍、民族衣装、漢服に分かれるかと…(結婚式はそれほど行ってないので自信がありませんが)。

ウェディング撮影時の衣装の種類

ここに紹介する写真は、2018年に中国雲南省の麗江市(同省のもつ多数の世界遺産の一つ)で写したものです。何が何でも旗袍と決まっている訳ではありません。

中国雲南省麗江市束河古鎮(2017年08月19日)

これはオーソドックスなウェディング・ドレス。あえて地域を分ければヨーロッパ風(西洋風)。

中国雲南省麗江市束河古鎮(2017年08月19日)

これは男女ともジャケットとスカートの組み合わせです。ジャケットは旗袍の基本要素(立領、斜め開きの大襟、見えませんが横裾に短くスリット)を保持したものですが、ツーピースなので厳密には旗袍と言いにくいです。

中国雲南省麗江市束河古鎮(2017年08月19日)

これは先のツーピースのジャケットと似ています。旗袍風ですが、ワンピースでは無いので旗袍とは言いにくいです。チャイナ・カラー(立領)ですが、ジャケット真ん中で開く形式ですので、漢服でもありません。よって消去法でそれ以外の民族衣装かと…。

中国雲南省麗江市束河古鎮(2017年08月19日)

これは少数民族の衣装です。ややゆったり目のエー・ライン(Aライン)で、配色が赤・青を基本として黄色も混ざって華やかです。刺繍が少ないので衣服の形態だけで判断するしかありません。

丸領になっていて、立領はほとんど無いか全く無い、大襟で右身頃を全部左身頃で覆うので旗袍風。場所柄も中国中西部で、配色が赤と青をベースにしていることから雲南省内および周辺の少数民族。

と絞っていけば、赤か青の一色でまとめてくるミャオ族(苗族)よりもイ族(彝族)の衣装かと思いますが、ちょっと自信がありません。雲南省や周辺地域にはたくさん少数民族がありますから。

台湾での旗袍

戦後の中国では、共産党統治下で旗袍が衰退しました。他方、中華民国政府に接収された台湾では、旗袍文化が開花しました。

戦後旗袍の華やかな歴史は、おもに台湾と香港が担いました。

そのうち台湾は、法令によって、旗袍を中華民国の「国服」と規定しました。

その結果、中国から移民してきた「外省人」たち、とくに歴代の総統夫人や政府高官の妻などが旗袍をよく着ました。

初代中華民国総統である蒋介石の妻、宋美齢は「旗袍夫人」といわれ、彼女の集めた旗袍のコレクションは1000着を超えたといわれます。官邸には、専属の旗袍職人まで住んでいたそうです。

そんな台湾でも、1980年代から、旧正月や結婚式に着る「伝統的な服」になっていき、旗袍の人気は下火。

それとともに、民族衣装や伝統衣装としての認識は薄らぎました。いまでは、旗袍は花嫁衣装(結婚衣装)やレンタル着装などで人気を残すだけになっています。

2003年、初めて与党となった民進党政権下で、旗袍を「国服」とする法令が廃止されました。

補足

  • 最近の旗袍がどういうTPOで着られているのか。
  • 新しいデザインへの試みにどんなものがあるのか。

こういう点をたまに調べては記事にしていますので、サイト内の記事を検索してみて下さい。

また、次の「検索」ボタンをクリックすると、Google検索結果を表示できます。

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この記事の著者
ぱおつ

二十歳ころから旗袍のかっこよさに魅了され、ポストカードや図鑑を集めてきました。旗袍の出る映画では、ウォン・カーウァイ監督の「花様年華」が一番のお気に入りです。

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