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周柏生:礼教の画家で旗袍女子のイラストは少ない

旗袍コラム
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周柏生(Zhōu Bǎishēng)は、20世紀初頭に活躍した中国の広告画家です。

礼儀道徳(礼教)をテーマにした広告画家の代表的な存在。旗袍女子のイラストは少ないです。

周柏生:礼教の画家で旗袍女子のイラストは少ない

江蘇省常州市出身で、本名は周通、ペンネームが柏生。生没年は1887年〜1955年。

礼教をテーマにした作品が多く、スタイルは保守的。清末期から民国期にかけて、水彩擦筆を使って、掛け軸やカレンダー・ポスター(月份牌)に古裝人物をよく描きました。とくに観音や如来仏像のイラストが多く、ほとんどの作品は礼教や『二十四孝』に依拠したものでした。

1917年、南洋兄弟煙草公司の広告部に就職。鄭曼陀の先輩にあたるのかな。南洋兄弟では、おもにイギリス系とアメリカ系の煙草会社の広告ポスター(カレンダー)を作成しました。その一方で「柏生絵画学院」を開校しました。

旗袍女性を描いた広告では、広生行という化粧品会社のポスターを描いていますが、旗袍女性や旗袍女子が登場するポスターの点数は少ないです。彼のテーマからして、唐装の作品のほうが圧倒的に多いです。

珍しいタイプの「広生行」広告ポスター

「広生行」化粧品の双子女子の広告ポスター。作画は周柏生。規格は76.7cm×47.6cm。趙琛珍蔵。趙琛『中国近代広告文化』大計文化事業有限公司(台湾)、2002年、271頁。

このイラストは双子女子をテーマにした「広生行有限公司」(化粧品メーカー)のカレンダー・ポスターです。

左上に「Kwong Sang Hong LTD.,」と英語の社名。下段の指印部分は「庚午年日暦は背面を見て」とあるので、1930年のカレンダーです。

と偉そうに書いたもの、よく見なおすと、上の方の中心に「1930」と大きく書いてあります…。

とりあえず、このイラストは1929年以前のものとなります。

1920年代末とはいえ、20年代にしては珍しくシンプルな旗袍で、女子二人はワンピースに着ています。

これも珍しいのですが、広生行の広告にしては双子姉妹がフケ顔…。

こんなんとか

こんなんとか

に比べると、ずいぶん老けた感じ。

トレードマーク(登録商標)も古い!

「広生行」化粧品の双子女子のトレードマーク。作画は周柏生。規格は76.7cm×47.6cm。趙琛珍蔵。趙琛『中国近代広告文化』大計文化事業有限公司(台湾)、2002年、271頁。

旗袍をツーピースに着ていて、Aライン。ヘアスタイルは清代漢族風で、両サイドに分けて天辺をヘアバンドでぺったんこに。ズボンに纏足風の靴がちらっと。

あれこれと古い感じです。

だから逆に1920年代なんでしょう。そう考えたら、中国社会史の1930年代にイラスト・モデルの若年化を特徴に挙げられそうな…。

廣生堂(広生行化粧品)

廣生堂は、1898年に香港で創業した化粧品メーカーです。1903年、上海に流通事務所を設立。1930年、唐山路に上海広生行工場をつくり、現在の上海家化联合股份有限公司(上海家化聯合股份有限公司)にいたります。

香港での現在の企業名は「廣生堂」で、今回紹介した絵葉書の「双子」を意味する「雙妹(ロ墨)ソンムイマッ)/Two Girls Brand」というブランドで長らく営業を続けています。1930年代のオールド上海をコンセプトにしたコスメや小物類があります。

詳しくはこちら(廣生堂[グオン・サン・トン] | 香港ナビ)をご覧ください。

香港の廣生堂では、こんな紙袋に入れてくれますよ。

廣生堂雙妹嚜(Two Girls Brand)

廣生堂雙妹嚜(Two Girls Brand)

と、私が香港で化粧品を買ったかのように書いてしまいましたが、実はヤフオクで買いました(笑)。

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この記事の著者
ぱおつ

旗袍好きの夫婦で運営しています。ぱおつは夫婦の融合キャラ。
夫はファッション歴史家、妻はファッションデザイナー。
2018年問題で夫の仕事が激減し、空きまくった時間を旗袍ラブと旗袍愛好者ラブに注いでいます。調査と執筆を夫、序言と旗袍提供を妻が担当。

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